電気が止まったあと、スマホの電池を減らさない

電気が止まったあと、スマホの電池を減らさない 台風

電気が止まった。スマホは、まだ点く。

でも、コンセントは使えません。

残っている電池は、使うたびに減っていきます。充電できなければ、減った分を家の中で戻すことはできません。

停電中のスマホは、家族への連絡や災害情報の確認に必要です。だからこそ、何に使い、何を後回しにするかを決めておく必要があります。

この記事では、新しい充電器を買う話はしません。まずは、手元にあるスマホを切れるまで使わないための順番を考えます。

まだ点くことと、充電できることは別

スマホの画面が点いていても、いつもどおり使えるとは限りません。

停電すると、家のテレビやWi-Fiなども使えなくなる場合があります。状況によっては、スマホが家の外の情報を確認するための主な手段になります。

その一方で、スマホの電池は無限ではありません。

残量が何パーセントあるかだけでなく、今夜までに家族と連絡を取れるか、必要な情報を確認できるかを考えておくことが大切です。

電池が残っているうちに、使い方を少し変えておきます。

災害のとき、電池が早く減る理由

普段より減りが早いのは、機械が壊れたからだけではありません。災害のときにやりがちな使い方が、電池を食います。

画面をつけたままにする

画面を明るくしたまま使ったり、長い時間つけっぱなしにしたりすると、電池を消耗します。

暗い室内で手元を照らすために、スマホのライトや画面を使い続けるのも、電池を減らす原因になります。

手元に懐中電灯などがあれば、照明にはそちらを使います。スマホの画面は、連絡や情報確認をするときに必要な分だけ点けるようにします。

電波を探し続ける

災害時には、通信が混雑したり、基地局や周辺の設備に影響が出たりして、つながりにくくなることがあります。

つながらないからといって、何度も画面を確認したり、通信状態を繰り返し調べたりしていると、電池を消耗することがあります。

一度確認してつながらなければ、少し時間を置いてから試します。通信できない状態が続くときは、無理に何度も接続を試みないことも大切です。

動画やSNSを見続ける

動画の再生やSNSの閲覧では、画面を点けるだけでなく、通信も使います。

災害時には情報を確認する必要がありますが、同じ投稿を何度も読み返したり、動画を続けて見たりする必要はありません。

まず確認したいのは、家族の安否、身の回りの危険、避難や生活に関する情報です。娯楽としての利用は、電池に余裕があるときまで後回しにします。

電池を守る順番

新しい機械を買う前に、今あるスマホの使い方を見直します。

1.画面の明るさを下げる

画面の明るさを必要以上に上げず、使っていないときは画面が早めに消える設定にします。

自動明るさ調整や省電力モードなど、すでに端末にある機能も活用できます。

ただし、暗くしすぎて画面が読めなくなると、必要な情報を確認しにくくなります。見える範囲で調整します。

2.使っていない機能を止める

使っていないアプリを閉じ、不要なバックグラウンド動作を減らします。必要がなければ、Bluetoothや位置情報なども見直します。

ただし、すべての通信を一律に止めればよいわけではありません。Wi-Fiやモバイル通信は、連絡や情報確認に必要な場合があります。

機内モードは、通信を必要としない時間に限って使うなど、目的に合わせて判断します。

通信を切ると、電話やメッセージの受信などができなくなる場合があります。

緊急速報の受信条件も端末や設定などによって異なるため、災害時に必要な通知を受け取りたいときは、機内モードにする前に確認しておきます。

3.連絡は短く、必要な相手から

停電中は、連絡したい相手が増えるかもしれません。

まずは、同じ家にいる家族、離れて暮らす家族など、優先して連絡する相手を考えます。

身の危険がある場合は、安全の確保や必要な救助要請を優先します。

短いメッセージで状況を伝えられるなら、長い通話を続けずに済む場合があります。

ただし、通信状況や端末の状態によって電池の減り方は変わります。

短いメッセージなら必ず電池を節約できる、というわけではありません。

何度も発信を繰り返すのではなく、送れる方法で必要な情報を伝え、返事を待つことも考えます。

4.モバイルバッテリーは、必要なときに使う

すでにモバイルバッテリーを持っているなら、残量があるうちから急いで使い切る必要はありません。

スマホの電池が少なくなり、連絡や情報確認が必要なとき。夜間に画面を使う必要があるとき。しばらく充電できそうにないとき。

そうした場面を考えて、使うタイミングを決めます。

ただし、モバイルバッテリーにも残量があります。

使えば減り、停電中に必ず充電し直せるとは限りません。スマホと同じく、何に使うかを決めておきます。

5.水についた充電器具は使わない

浸水した場所にあったスマホ、充電器、ケーブル、モバイルバッテリーなどは、見た目が乾いていても安全とは限りません。

濡れた可能性があるものを、動くかどうか確かめるために通電するのは避けます。感電や発熱、火災につながるおそれがあります。

水についた機器は無理に使わず、メーカーや専門の窓口などに確認してください。

停電中に避けたい使い方

電池を守るために、次のことはできるだけ避けます。

  • スマホを照明代わりに、長時間つけっぱなしにする
  • 通信できないのに、何度も電波やWi-Fiを探し続ける
  • 必要な情報を確認したあとも、動画やSNSを見続ける
  • 浸水や濡れの可能性がある充電器具を試しに使う
  • 「車があるから充電できる」と決めつける

車から充電できるかどうかは、車種や装備、使える機器などによって異なります。また、道路の冠水や通行止めなどで、車を使えないこともあります。停電時の充電手段を、車だけに頼らないようにします。

夜までに残しておきたいもの

電池を何パーセント残すかを、一律に決める必要はありません。停電の状況や家族の事情、スマホの状態によって必要な量は違います。

考えておきたいのは、残量の数字よりも、必要なことに使える状態を残しておくことです。

優先すること使い方の考え方
家族への連絡必要な相手から連絡する。長いやり取りは状況に応じて後回しにする
危険や災害の情報必要な情報を確認し、動画などの閲覧は控える
夜間の画面利用手元に照明があれば活用し、スマホの画面をつける時間を減らす
追加の充電すでにバッテリーを持っている場合は、必要な場面を考えて使う

医療機器の使用や、医療に関わる連絡が必要な家庭では、スマホの節電だけでは足りない場合があります。在宅医療機器などに必要な電源や連絡手段は、機器のメーカーや医療機関などに事前に相談し、別に備えておく必要があります。

まとめ

スマホが点いていても、充電できるとは限りません。

停電中は、画面の明るさ、通信の確認、動画やSNSの利用など、普段の使い方が電池の減り方に影響します。

まずは画面を暗くし、使っていない機能を見直し、連絡を必要な相手から行う。手元にモバイルバッテリーがあるなら、必要な場面を考えて使う。そして、水についた可能性のある充電器具は使わない。

新しい道具を考える前に、いま持っているスマホの電池を、必要な連絡と情報のために残しておく。

停電が続く時間を乗り切るために、まずできることはそこからです。

このシリーズの記事

記事扱うこと
1本目:台風の停電、家の中で何が止まる? 水・食料と一緒に考える3日間の備え停電で家の中の何が止まるか、生活への影響を考える
2本目:電気が止まったあと、スマホの電池を減らさない充電できない時間に、スマホの電池を守る順番を考える

次の記事では、台風の週に太陽光による充電をどこまで当てにできるのかを考えます。

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